ブログ
Blog
Blog
こんにちは、大阪市福島区のやました歯科医院です。
お子さんの歯が生え変わるときに、保護者の方で心配されるケースがいくつかあります。
その中でも、下の前歯が生え変わる際の心配が多いと思われます。
初めて生え変わるのは前歯です。
歯を識別するために、上下左右の4ブロックに分けて、
乳歯は前からABCDEの記号、永久歯は1234567の数字で表します。
また、下図のようにそれぞれの歯に名称がついています。
例)前歯(乳歯)の真ん中の歯で右側→右下A、右下乳中切歯
前歯が生え変わる時、永久歯が少し後ろから生えてきます。
その様子はエスカレーター、階段に例えられます。
斜め後方から生えて来る永久歯によって乳歯の根っこが吸収され、
押し出されるようにして乳歯が抜けます。
奥歯は生え変わる時に乳歯の真下から永久歯が成長してきます。
そして乳歯の根っこは吸収され、グラグラの時期を迎え、ある日、ポロっと乳歯が抜けます。
奥歯の乳歯がなかなか抜けないという相談はよくあります。
奥歯の乳歯の生え変わりは10歳前後からですが、すでに6歳臼歯が最後方にあるので、
前後の永久歯に挟まれた状態です。グラグラして、すぐにでも抜けそうなのですが、
前後の歯に挟まれてなかなか抜けないケースがあります。
前歯の相談で多いのは、乳歯の後ろから永久歯が生えてくるケースです。
二重になっている状態です。そして永久歯の大きさに驚かれることもあります。
本来、永久歯が生えてくることによって押し出される乳歯が、少し位置がずれるなどの
何らかの理由で抜けないケースです。
お子さんが気にして指で触ると、グラグラが進んで抜け落ちることもあります。
この状態であれば、二重に生えているものの、自然に抜け落ちる可能性があります。
前歯が次の場合、積極的に関与してあげなければいけない場合があります。
①乳歯を触っても、まったく動かない。
②しばらく経過をみていたが、隣の乳歯が先にグラグラする、あるいは抜けた。
このような状態では、乳歯が抜けない原因を探る必要があります。
①の場合:乳歯と永久歯の距離が離れていて、乳歯の歯根が吸収されていない。
②の場合:①の原因に加えて、過去に歯をぶつけたなどの外傷の既往がある。
いずれの場合、歯医者さんで抜歯をする必要があります。
前歯が生え変わる時期は最近のお子さんは少し早い傾向にあるのか、5~6歳からです。
つまり、年長から小学校1年生にかけてになります。
もちろん、個人差がありますので、早くから生え変わるお子さん、小学校に入学してからも
生え変わりが始まらないお子さんもいます。
そのため、少し遅いな?と感じて歯科医院を受診されるケースもあります。
6歳前後ですと、パノラマX線写真撮影が可能なお子さんも多いので、生え変わりの状況、
後続の永久歯の確認などのために、X線写真撮影をすることがあります。
お顔の周りを機械が1周して顎全体を撮影します。
前歯の乳歯の後ろから永久歯が生えてきた場合、やはりX線写真撮影は有効な検査です。
永久歯の生え方が気になる、あるいは生え変わりが遅いのかな?と気になった場合、
歯科医院でのチェックをお勧めします。