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胃食道逆流症と歯の関係(酸蝕症、歯ぎしり)

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胃食道逆流症という病名を聞いたことはありますか?

 

胃食道逆流症(GERD:ガードとも呼ばれています)は、

主に胃の中の酸が食道へ逆流することにより、胸やけ(みぞおちの上の焼けるようなジリジリする感じ、

しみる感じなど)や呑酸(酸っぱい液体が上がってくる感じ)などの不快な自覚症状を感じたり、

食道の粘膜がただれたり(食道炎)する病気です。胸が詰まるような痛みを感じたり、

のどの違和感や慢性的に咳が持続する患者さんもいます。

胃酸の逆流は食後2~3時間までに起こることが多いため、

食後にこれらの症状を感じたときは胃酸の逆流が起きている可能性を考える必要があります。

(日本消化器病学会ガイドライン参照)

※逆流性食道炎は、胃酸にさらされた食道粘膜がただれた状態です。

 

胃食道逆流症の原因は、食道の蠕動運動の異常、あるいは食道裂溝ヘルニアなど

内科的なことに起因します。

実はこの胃食道逆流症はにも影響を及ぼすことがあります。

 

 

それは、酸蝕症(さんしょくしょう)・・・

う蝕の成り立ち(過去ブログを参照してください)は、お口の中の酸性状態が原因の一つです。

お口の中は通常、中性から弱アルカリ性に保たれています。

炭酸飲料、柑橘系の飲食物、酸っぱいものなどはお口の中を酸性状態にします。

歯の表面のエナメル質はpH5.5以上の酸性状態になると溶け始めます(脱灰と言います)が、

唾液の中和作用で中性状態に戻され、脱灰を防ぎます。

また、唾液の作用で修復されます(再石灰化と言います)。

しかし、長時間、あるいは連続してお口の中が酸性状態になると、歯の表面のエナメル質が

溶けだします(脱灰が進む)。脱灰が進行した状態を酸蝕症と言います。

 

「酸蝕症 イコール う蝕」ではありませんが、エナメル質が脱灰された状態では、

知覚過敏、歯がもろくなり欠けるなどの不具合が生じます。

さらに、う蝕原因細菌によってエナメル質の崩壊が進行し、う蝕が深刻化することもあります。

 

 

歯ぎしりとの関連性

逆流性食道炎と睡眠中の歯ぎしりとの関連性が近年、注目されています。

動物実験レベルでは、胃酸の刺激が食道から中枢に伝達され、咬筋筋活動が誘発された報告があります。

現在は、歯ぎしりによって、唾液の分泌を促すことで酸性状態を中和するという説が有力です。

歯ぎしりをするメカニズムは完全には解明されていません。

歯ぎしりは歯に大きな負担をかけます。それによって歯がすり減る、割れる、欠けるなどの不具合が

生じることがあります。

お口の中が酸性状態で歯ぎしりをすると、これらの症状がさらに悪化する可能性があります。

 

 

 

~対応方法~

・胃食道逆流症の症状がある方(胸焼け、呑酸などの症状)は、内科、消化器科、

消化器内科を受診しましょう。投薬による治療が第一選択になるそうです。

 

・胃食道逆流症と診断された方

日常生活で気をつけていただきたいこと(日本消化器病学会ガイドライン参照)

【生活面】

①腹部の締め付け  ②重い物を持つ ③前かがみの姿勢

④右を下にして寝る(右側臥位)   ⑤肥満        ⑥喫煙

【食事面】

①食べ過ぎ   ②就寝前の食事   ③高脂肪食   ④甘いものなどの高浸透圧食

⑤アルコール  ⑥チョコレート   ⑦コーヒー   ⑧炭酸飲料   ⑨みかんなどの柑橘類

⑩症状を引き起こすその他の食事など

 

 

 

・歯科における対応

①歯磨き時の注意点

胃酸などで歯が脱灰した状態で歯磨きをすると、エナメル質が補修困難なまでに傷つくことがあります。

お茶、お水を飲む、うがいをするなどをして、さっぱりさせながら酸性度合をうすめましょう。

        無理に歯磨きをせず、まずはうがいをしましょう

 

②フッ化物の応用

脱灰が進行すると、エナメル質の表面が脱灰によって白っぽい、あるいは透明感のない

くすんだ色合いになります。

唾液による再石灰化が追い付いていません。そのため、フッ化物を積極的に応用して

エナメル質を修復、強化をする必要があります。

歯科医院でのフッ素塗布はもとより、ご自宅でのフッ化物応用もお勧めします。

※写真は歯科医院で使用する高濃度フッ化ナトリウムです

 

③歯ぎしり

歯ぎしりの原因は詳細には解明されていません。

夜間、マウスピースを装着することで歯ぎしりの軽減を図りますが、逆流性食道炎が有力な原因と

考えられる場合には、内科的な治療が必要と考えられます。

 

いかがでしたか。

逆流性食道炎と歯、歯ぎしりには以外と多くの関連することがあります。

逆流性食道炎で治療中の方は、お口の中にトラブルが起きている、あるいは起こる可能性が考えられます。

また、もしかしたら逆流性食道炎かなと思われた方は、その症状に対して内科的診断、治療を

お勧めすると同時に、お口の中の状態確認もお勧めします。

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