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やました歯科医院では初めてご来院いただく患者様に限り、インターネットからいつでもご予約いただけます。必ず以下の注意事項をお読みの上ご利用ください。
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こんにちは、大阪市福島区のやました歯科医院、助産師の山下です。
今回は【乳腺炎と食事】についてお話します。
もうすぐクリスマスとお正月!
コロナ禍とはいえ、この年末年始のシーズン、
母乳育児中のお母さんもご馳走を召し上がる機会も多いと思います。
そこで気になるのが、乳腺炎と食事の関係です。
「母乳が詰まると聞いたのだけど、お餅は1日に何個までだったらいいですか?」
「K社のフライドチキンが大好きなんですけど、食べると乳腺炎になりますか?」
などなど、母乳栄養と食べ物に関して、この時期ならではの多くの質問があります。
そうなんです、
お餅・揚げ物・乳製品・ケーキなどは、おっぱいが詰まりやすい食べ物だから、キケン!
というウワサがあります。
はたして本当にそうなのでしょうか?
これには様々な研究がなされていています。結論として、
「特定の食べ物がおっぱいを詰まりやすくするという根拠はない」ことが明らかになっています。
油類を食べても母乳がドロドロになる、味が変わることはありません。
そして脂肪分(脂肪球)は乳房内の乳管よりも小さいので詰まることはありません。
つまり、脂肪で乳管が詰まることは科学的根拠(エビデンス)がありません。
乳腺炎の最大のリスクは、
「赤ちゃんの飲む量<母乳の分泌量」の状態で、乳房内に大量の母乳がとどまることです。
乳腺炎の原因として考えられること
・授乳時間の乱れ
・不適切な授乳体勢
・赤ちゃん自身の飲む量など
・下着、抱っこ紐の締め付け
・母体の疲れ、肩こり
つまり、授乳のリズム、体勢が崩れることでリスクが高くなります。
そもそも、乳腺炎と食べ物に関してのあれやこれやは、日本だけの文化(?)でもあるそうです。
それでも、食べ過ぎやカロリーの取りすぎは、母乳生産量をグッと一時的に上げることにもつながるので、
母乳分泌のタイプ、体質、母乳開始からの経過期間、お母さんの体調、赤ちゃんの様子などによっては、
乳房の不快な緊満と不調を引き起こすことにもなります。
(※乳房緊満:母乳分泌が多すぎることにより、乳房の腫れ、硬化、痛みを生じる状態。)
このことから、上記の質問に対してのお答えは
「ほどほどに~」
「常識の範囲内で~」
ということになります。
ただし、おっぱいの状況によっては、
少し遠慮がちに年末年始のご馳走を楽しまれることをおすすめします!
そして、授乳婦は大事にされないといけません!
家族の中で一番いいところ?おいしいところ?を食べておいてください!
ただでさえ、何かと我慢することも多く、ストレスフルな育児中です。
少しでも楽しく育児ができるよう、お母さんと赤ちゃんに合った方法をみつけていきたいですね!