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やました歯科医院では初めてご来院いただく患者様に限り、インターネットからいつでもご予約いただけます。必ず以下の注意事項をお読みの上ご利用ください。
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こんにちは。 大阪市福島区のやました歯科医院 助産師の山下です。
(助産師相談室のHPはコチラhttps://yamashita-dnt.com/medical/medical10.html)
今回は、「卒乳・断乳について」のお話です。
私が卒乳のケアを行うあたり、大事にしていることは
「お母さまの気持ち、考えを十分に聞く」ということです。
卒乳しようと思ったワケやお母さまとお子さんの状況、お母さまの想いと合わせて詳しく聞いていきます。
そして、本当にお母さまとお子さんが決めたタイミングであれば、
授乳や乳房の状態に合わせたケア方法を提案していきます。
しかし、お話をよくよく聞いていくと、このような場合があります。
「保育園に通っている赤ちゃんじゃない子どもが、おっぱい飲んでるのはオカシイのかなって・・・」
「おっぱい、おっぱいって子どもがしゃべり出して、
ウチの親にそんなん恥ずかしいしもう止めたら?って言われて・・・そうなんかなって。」
「私自身が1歳過ぎたらおっぱいを飲まなくなったそうで、親がそろそろやめたら?と言うので・・・」
1歳を過ぎた頃からは、赤ちゃんじゃないのにおっぱい飲んでるのはオカシイ
と言われる場合が多くあります。(実母に言われる場合が多いようです)
そうなのかなと思う反面、いま卒乳するのはどうなのかな、と迷いがある方が結構いらっしゃいます。
はたして、赤ちゃんじゃない子どもがおっぱいを飲んでるのはオカシイのでしょうか?
(どこまでが赤ちゃんなのかはあいまいにしいておきます・・・)
WHO(世界保健機構)では「少なくとも2歳までは、母乳育児を継続するように」
と言っています。
その理由メリットは医学的にもいろいろあるのですが、(それはまた別の機会に)
少なくとも、赤ちゃんではないような子どもが、おっぱいをのんでいることは、
決してオカシイことではないということを学術的に公言しています。
そして世界の卒乳の平均は4.2歳である、というところからも、
歩いていても、保育園に通っていても、おしゃべりしていても、ごはんをしっかり食べていても、
母乳をもらうことは決してオカシイことではなく、むしろ自然の摂理にあった、当然のことなのです。
つまり、
お母さま自身が嫌だと思うことがなければ、
自由に好きなだけ母乳をあげ続けるということが、
現在の世界標準で、アカデミックな考え方です。
上記のことも説明して「迷いがあるなら、今は卒乳のタイミングじゃないかもね」ということを伝えると
(実際はここの言葉を濁すというのが、私のケアのテクニックです)
「良かった~!別にいいんですね!安心した~」
「そうなんですか!じゃあ、もう少し続けます!」と、
スッキリと晴れやかな声をきかせていただけることも多いです。
確かに、日本の少し前の お母さまのお母さま世代は、1歳から1歳半くらいで母乳はやめなアカン!
子どもも大泣きしながら、母も大変な思いをしながらでもやめないといけない!
という文化でもあったので、そういう助言をする方もいらっしゃるのでしょう。
そして、その言葉をうけたお母さまの中には
「正しく子どもを育てられていないんだ・・・」
「子どもにかわいそうなことをしている・・・」
育児に自信を無くして、焦って、傷ついている方もいらっしゃいます。
特に初めての育児の場合は不安も多いもの。
ちょっとした、プロのアドバイスが、自信をもって育児を楽しむことへの後押しになれると考えています。
また、このような相談の方もいらっしゃいます。
「おっぱい卒業したら朝まで寝てくれると言われて・・・」
「おっぱい卒業したら、離乳食良く食べるようになると聞いて・・・」
(離乳食を食べないのは、おっぱいを飲ませてるからだと言われた、というのもあるあるですね)
確かに、おっぱい卒業したら、朝まで寝てくれる、よく食べるようになるということも聞きますが、
正直、賭けです!
期待した効果がないことも多くあります。(当然ですよね)
上記のお話をすると
「そうかあ、ちょっと迷う・・・」と少し考えなおす方もいらっしゃいます。
もちろん賭けるという方もいらっしゃいます。
今と昔では色々変わってきた 卒乳・断乳。
十人十色でみなさん様々です。まずはご相談されることをおススメします。
やました歯科医院に併設している助産師相談室は上記のことへも対応しております。
詳しくはHPもご覧ください。
https://yamashita-dnt.com/medical/medical10.html
参考文献
「授乳・離乳の支援ガイド」改定に関する研究会
授乳・離乳の支援ガイド2019年3月
https://www.mhlw.go.jp/content/11908000/000496257.pdf