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大阪市福島区の やました歯科医院です
金属アレルギーと歯科治療の以外な関係を以前のブログで紹介しました。
(こちらのブログです→金属アレルギーと歯科治療の以外な関係 )
今回は金属アレルギーの反応、金属アレルギーの場合の歯科治療についてお話します。
まずはアレルギーのお話から。少し専門的になります。
身体に対して異物、為害性のあるのも、毒物は免疫応答によって排除されます。
この免疫応答が過剰に働く、あるいは過剰に反応を起こしてしまう状態がアレルギーと言えます。
アレルギー反応には大きく4つのパターン(Ⅰ~Ⅳ型)があります。
一般的に食物アレルギーや花粉症などはⅠ型アレルギーに分類されます。
Ⅰ型アレルギーは、アレルギーを引き起こすそれぞれの成分(アレルゲン)が体内に入って、
比較的短時間(直後から2時間以内)に症状があらわれるので「即時型アレルギー」とも言われています。
そのには「IgE抗体」という免疫物質が関与しています。
アレルギーを持っている方では、鶏卵やスギ花粉、ダニ、ハチ毒など、
それぞれのアレルゲンに対して固有のIgE抗体がつくられます。
金属アレルギーについて
時計、ピアス、指輪、ネックレスなどの金属製の装飾品で皮膚がかぶれるなどの症状がでることがあります。
これらは、「接触皮膚炎」に分類されます。
難治性の手湿疹などの背景に金属アレルギーが認められる場合もあります。
金属は体内に存在するタンパクと結合することにより、アレルギー性を獲得するようになります。
接触皮膚炎は、日常生活で接することが多い化粧品や香水、ヘアケア用品、日焼け止めの成分(紫外線吸収剤)、
時計、指輪やピアスなどの金属製の装身具、衣類、家庭用の化学薬品、洗剤や医薬品、動植物など
身の周りにあるほとんどの物質が接触皮膚炎の原因となり得ます。
金属アレルギーの症状
多くの場合、ピアス・指輪・ベルトのバックルなどの金属製品の接触する部位に一致して
小さな丘疹や紅斑が出現します。丘疹や紅斑上には小水疱や小膿疱を伴うことがあります。
通常かゆみを伴い、掻破による傷が認められることもあります。
粉塵などに含まれる金属を吸入したり、食事からの摂取や歯科金属からの溶出を慢性的に摂取することにより、
全身性の掻痒や紅斑が出現し、難治性慢性の湿疹を呈することがあります。
この様な状態を全身性金属アレルギーと呼びます。(山梨大学医学部付属病院アレルギーセンターHPから)
金属アレルギーの原因
ニッケル・コバルト・クロム・水銀・金・パラジウムなどの頻度がとくに高いと言われます。
ニッケル・コバルト・クロムなどは様々な金属製品に合金の成分として種々の割合で含有されていることが多く、
それらに接触することにより発症します。クロムは多くの革製品になめしの工程に使用され、
革製品に触れておこる接触皮膚炎の中にクロムなどの金属アレルギーが隠れている場合もあります。
さらに金属は食べ物にも含有されることが知られています。
例えばニッケルは豆類や種々の野菜、ワイン、タバコなどに含有され、
それらの摂取により全身性の金属アレルギーが誘発される場合があります。
(山梨大学医学部付属病院アレルギーセンターHPから)
歯科治療に使用される金属
従来からむし歯などの歯科治療には多くの金属が使用されてきました。
その理由としては加工形成が容易であること、材料が安価であること、
歯の複雑な形態を再現しやすいことなどから多用されていました。
いわゆる「銀歯」は金、銀、パラジウムの合金からできています。
義歯の金具にはニッケル、コバルトクロムの合金からできています。
健康保険では適用されませんが、いわゆる「金歯」も純金ではなく18K合金が使用されます。
歯列矯正に使用されるワイヤーも多くは金属でできています。
いずれも金属アレルギーの原因となる元素が含まれています。
歯科治療と金属アレルギー
お口の中で金属は常に唾液にさらされています。
金属イオンは唾液を介して溶け出し、体内に侵入します。侵入後、体内のタンパク質と結合して
アレルゲンとなって金属アレルギーの原因となります。
全身的な症状としては、上記のような接触皮膚炎の症状がみられ、局所(お口のなか)の症状は
ただれ、口内炎様などの所見がみられることがあります。
ただし、症状が出現するには数年かかると言われています。
歯科治療時の金属がなかなか治らない接触皮膚炎の原因である場合も指摘されています。
金属アレルギーがある場合の対応方法
1.すでに何らかの金属が歯科治療で使用されている場合
まずは皮膚科などの専門医による金属アレルギーであるかどうかの確定診断が必要です。
また、どの金属に対してアレルギーがあるのかも探る必要があります。
金属アレルギーと確定診断を受け、特定の金属にアレルギーがあることが判明したら
金属の除去とその後の修復方法を検討します。
2.金属アレルギーと診断されている場合
すでに確定診断をお持ちの場合、歯科治療において治療方法を検討することになります。
これらのお話は別のブログでご説明しますね(こちら→ )
今回は金属アレルギーについて少し専門的なお話となりました。
気になる方、自分もそうかな?と思われた方 どうぞお気軽に相談ください。
(当歯科医院の特徴やコンセプトはコチラをご覧ください⇒https://yamashita-dnt.com/ )
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