ブログ
Blog
やました歯科医院では初めてご来院いただく患者様に限り、インターネットからいつでもご予約いただけます。必ず以下の注意事項をお読みの上ご利用ください。
Blog
大阪市福島区 助産師のいるやました歯科医院 助産師の山下真由美です。
最近、産後の夫婦のコミュニケーションに関して
興味深い症例があったので、考察してみました。(事実とは少し変えています)
これは、ある出産後2か月のお母さまが、夫から言われたことです。
「このトリートメントいいらしいで、プレゼント♡使ってみて~」
「髪パサパサになったもんなあ、育児大変やもんな~」
「みんな産後でもキレイにしてはるで~もうちょっとがんばってもいいんとちゃう?」
「なあ、〇〇くんもキレイなお母さんがいいよね~」
本当に嫌味なく、ニコニコと、純真な気持ちで言ってきたそうです。
お母さまも、なんかひっかかるなあと思っていいつつも笑顔で受け答えをしていましたが、
そのうちイライラが止まらなくなり、無言の抗議が始まったそうです。
ここで問題です!
問1)どの辺がイライラを招いたのでしょうか?
問2)どちらかが悪いのでしょうか?
問3)二人のコミュニケーションのどこが変だったのでしょうか?
答え
1.お母さまの言い分(少し盛ってます)
・みんなって誰やねん。インスタとか芸能人とかと比べんとって。
それを仕事にしてはる人らはトクベツなんや。
・プレゼント・・・いや、うれしいねんで。
けどな、赤ちゃんと一緒のお風呂はギャン泣きしださないかとハラハラしながら、時間との勝負やねん。
ゆっくりお風呂に入る時間も髪を十分洗う時間もないねん。まずは、一人時間を確保させて。
・キレイなお母さん・・・そんなんな、興味ないねん、少なくとも今この現状では。
日々ギャン泣きする赤ちゃんとの二人っきりの生活、しかもコロナが心配でひきこもり。
パサパサの髪くらいほっといて。
・育児大変やもんな・・・って、軽っ!思ってるより10倍は大変やで。甘いわ。
・あんな、子どもはそんなことこれっぽっちも思ってないで、少なくとも今は。おめでたいなあ。
どうでしょうか?
分かる~と思ったお母さま、結構いらっしゃるかと思います。
2.どちらも悪くありません。
いつも頑張ってるお母さまに プレゼントをして喜ばせたいと考えたお父さま。
少し検討違いだったところはあるけれども・・・。
あと、モデルや芸能人なんかと比べるのは、ちょっとダメだったかもしれませんね。
一方、欲しかったものと違うとか、言葉一つでそこまでイライラすることないんじゃない?
という声も聞こえてきそうな お母さまの塩対応。 どちらが 悪いということでもないですよね。
3.
山下の経験と先行の教科書などなど照らし合わせて・・・
これは、典型的な「察してほしい女性脳」と「察することができない男性脳」の
やりとりが見て取れるかなと思います。
お母さまは、育児大変だと思いながらも、家事もそこそこ、自分のこともそこそこ、
結構いろんなことを苦労なくこなしている風に見えているんだと思います。
それをお父さまは、
「うちの奥さんは、大変といいながらも、なんでもできてすごいなあ~心配はいらないね~」
くらいにしか思えていない。・・・あるあるです。
昼間の赤ちゃんとお母さまの二人きりの生活がどんな風なのか、その苦労が半分くらいも想像できていない、
察することができないのですよね。まあ、正直、そんなもんなのかもしれません。
このお父さまが悪いのではなく、
これが典型的な「察することが苦手」「言わないと分からない」
(言ったことはやってくれる)男性脳と言えると思います。
一方、お母さまは、大変さをかかえながらも、人に頼ることがうまくできず、
コミュニケーション不足であることが考えられますよね。
言葉にして相手に伝えることを放棄している、いわゆる「察してほしい」
「気が付いてほしい」という女性脳の特徴でもあると思います。
この育児の大変な時期、一人では無理なことが多いので、
お互いに歩み寄ってしっかりコミュニケーションをとっていかないと、
体にも心にも歪みがやってくることも考えられます。
では、どうすればいいか・・・
難しい問題です。本能でやっていることなので。
長くなるので、簡単に言うと、
「自分・相手はそういう傾向にある」
ということを意識してコミュニケーションをとることで、だいぶ楽になります。
私は職業上、女性の味方なので、
「甘いよね~」
「想像力が足りないよね~」
「指示待ちじゃなくて、自分で考えないとね~」
など、賛同しながら傾聴しているのですが、
このケースのお母さまも散々愚痴ったあとにこう話されました。
「けどね、いい人なんです。頑張ってるし、優しくしたいっていう気持ちがあるのは分かるねん。
あと一歩、足りへんだけやねんな~」
と、お父さまのことも認め、なんだかんだ言っても、愛しているんだなということが伝わってきました。
「まあね、男の人の能力ってそんなもんらしいよ。言わないと分からない~」
と、付け加え、二人で笑って、お母さまも笑顔でスッキリ。
(大阪の人はやっぱり最後は笑いで締めることを良しとする価値観もありますし。)
気持ちを言葉にして、そう思っている自分を認めるための作業を手伝う、
これも助産師のケアのワザだと思っています。
産後の赤ちゃんとの生活はやはり大変です。
その上、産後の女性の精神状態はとても繊細です。
一番の理解者であってほしいお父さまには、
ぜひ想像力をたくましくしていただくと、もっと夫婦の絆が深まるとおもっています。
助産師は、産後の特殊な女性の心のケアも得意としています。
些細なことでも結構です。ぜひご相談ください。
大阪市福島区 助産師のいる歯科医院
(当歯科医院の特徴やコンセプトはコチラをご覧ください⇒https://yamashita-dnt.com/ )