大阪市福島区　福島駅、新福島駅ちかく　山下助産院

やました歯科医院です

 

以前のブログで、妊娠がわかったら歯科受診をしましょうと案内をしました。

（以前のブログはこちら⇒妊娠と歯科治療　妊娠がわかったら妊婦歯科健診を受けましょう　）

今回は、歯科医院を受診したさい、実際にどのような流れになるのかなどを紹介しますね。

 

歯科受診から治療のながれ

・予約時または来院時に妊娠していること、妊娠週数をお伝えください。

現状にあわせた必要な検査、治療計画をたててゆきます。

・歯科検診をおこないます。むし歯の有無、歯周組織の状態を評価、その他異常がないかを診てゆきます。

・レントゲン写真の撮影：基本的には妊娠期間中は撮影を控えます。ただし、症状、状態によっては、

必要に応じて撮影をすることがあります。その際は、被爆には充分な配慮をして撮影をします。

（歯科で用いるレントゲン撮影の放射線量は極めて少なく、おなかから離れていることから、おなかの赤ちゃんへの

影響はほとんどないと言われています）

・むし歯治療が必要な場合：どのタイミングで治療をするのか、どのような治療をするのかを相談しながら

決定してゆきます

・歯周病治療が必要な場合：妊娠期間中の特徴として歯肉の腫れがあります。

歯科医院での歯石除去、歯面清掃および口腔保健指導（歯磨き指導など）を行います。

（体調面など可能であれば、妊娠期間中は歯面清掃を定期的にすることをおすすめします）

 

もちろん、体調、妊娠経過、お口の中の状態によって皆さんが上記のように進むわけではありません。

一人ひとりに合わせた治療計画を立ててゆきますので、お安心ください。

 

「妊娠しているから歯科治療はできない」ことはありません。

歯科治療のタイミングは妊娠中期（妊娠１６～２７週）がオススメと言われています。

妊娠初期では悪阻がひどい、流産の可能性があるなど母体が不安定な状態です。

妊娠後期はおなかが大きくなるため、仰向けの体勢がつらいことがあります。

そのため、比較的母体が安定している妊娠中期での治療が勧められます。

もちろん、症状、状況によっては妊娠初期でも中期でも後期でも歯科治療をおこなうことがあります。

むし歯や歯周病の治療以外でも、歯の神経がある根の部分の治療（抜髄、根管治療と呼んでいます）を

することもあります。抜歯などの侵襲性の高い処置を行うこともあれば、経過をみることがあります。

さまざまな事情から応急処置で対応し、出産が終わったら治療を再開する場合もあります。

しかしながら、出産後と言っても赤ちゃんと一緒に来院となると産後から数か月後になりますし、

ご自宅でどなたかに赤ちゃんをみてもらえたらいいのですが、複数回に渡って治療が必要な場合は

何度もというのは皆さん難しいことが多いです。

これらのことから、妊娠期間中、体調など条件が許されるならば、必要な歯科治療は積極的に

受けられることがオススメされます。

もちろん、不安な事があれば産科の主治医とも連携をとりますので安心してください。

やました歯科医院では助産師相談室を併設しています。

産まれて間もない赤ちゃんと一緒に来院していただいても助産師が対応します。

お気軽に来院してください。

 

妊娠中に起こりやすいお口の中の変化として、歯肉炎（歯周病）があげられます。

歯周病には要注意です！！

歯周病は早産や低体重児出産などのリスクになることがあります。

そのため、かかりつけ歯科をもち、お口の中の健康状態を確認することが大切です。

歯科医院で歯周病のチェックと治療を受けることをおすすめします。

 

むし歯にも注意が必要です

悪阻、食べ物の趣向の変化、食事のタイミング、回数が変化することで

むし歯が発生する、あるいは初期むし歯だった状態から進行する可能性があります。

悪阻でも、もどすような状態では、胃酸により歯のエナメル質が溶けることで

よりむし歯を悪化させることもあります。

そのため、妊娠中の歯の検診は大切です。

 

定期的なメンテナンスが大切です

歯科医院は治療だけではなく、自宅ではお掃除しきれない部分の歯垢の除去、たまった歯石の除去、

歯と歯肉の境目の溝（歯周ポケット）のクリーニングもします。

また、歯磨きのしずらい部分の効果的な歯磨き方法を教えてもらう、歯の状態や歯並びに応じた歯磨き指導を

してもらえる場でもあります。

何かトラブルがあってから歯科に行くのではなく、定期的にメンテナンスを行い、異変があれば早期に対応、

治療を行えるようにしておくと安心です。

 

産後のママは忙しく、授乳やおむつ交換など赤ちゃん中心の生活になるので、どうしても自分のことは後回しになりがちです。

なかなか歯科を受診する時間も取れなくなるので、今まで定期的に通う習慣がなかった妊婦さんも、

ぜひ受診してみてはいかがでしょうか。

 

また、母子手帳には妊娠中のお口の中のことを記載するページがあります。

今後のためにも、母子手帳に歯医者さんのコメントを記載してもらいましょう。

 

 

 

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