大阪市福島区 福島駅・新福島駅すぐ 山下助産院併設
やました歯科医院です
当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
「冷たいアイスや飲み物を口にした瞬間、歯がキーンとしみる」
「朝の歯磨きでピリッと痛む」
このようなお悩みを抱えていませんか?「虫歯かもしれない」と不安になる方も多いですが、
もしかしたらそれは「知覚過敏(ちかくかびん)」のサインかもしれません。
知覚過敏はとても身近な症状ですが、放置すると悪化したり、実は奥に虫歯が隠れていたりすることもあります。
今回は、知覚過敏が起こる仕組みや原因、そして自宅や歯科医院でできる対策について分かりやすく解説しますね。
■ 知覚過敏が起こる仕組みとは?
私たちの歯の表面は、「エナメル質」という体の中で最も硬い組織で覆われており、外部の刺激から歯を守っています。
しかし、何らかの理由でエナメル質が薄くなったり、歯茎が下がったりすると、その内側にある「象牙質(ぞうげしつ)」という
柔らかい組織が露出してしまいます。象牙質には「象牙細管(ぞうげさいかん)」という無数の小さな管が通っており、
これが歯の神経へと直接つながっています。
ここに冷たいものや風、歯ブラシの毛先などの刺激が加わることで、神経に痛みがダイレクトに伝わり、
「キーン」「ピリッ」とした痛みを感じるようになるのです。これが知覚過敏(正式名称:象牙質知覚過敏症)のメカニズムです。
■ 知覚過敏を引き起こす4つの主な原因
知覚過敏になる理由は、日常生活の思わぬ癖や習慣が関係していることが多いと言われています。
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- 力の入れすぎた歯磨き(過度なブラッシング)
毎日しっかり磨こうとするあまり、硬い歯ブラシでゴシゴシと力任せに磨いていませんか?強い摩擦によって、歯の根元のエナメル質が削れてしまったり、歯茎を傷つけて下げてしまったりする原因になります。
- 歯ぎしりや食いしばり
寝ている間の歯ぎしりや、日中無意識に行っている食いしばりは、歯に想像以上の猛烈な負荷をかけます。この強い圧力によって歯の根元に細かいヒビが入ったり、表面がパキッと削れたり(くさび状欠損)して、象牙質が露出します。
- 歯周病や加齢による「歯茎の退縮」
歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶け、それに伴って歯茎が下がっていきます(加齢によっても少しずつ下がります)。歯の根元の部分はもともとエナメル質がほとんどないため、歯茎が下がって露出するとすぐに知覚過敏を起こしてしまいます。
- 酸性の飲食物の摂りすぎ
炭酸飲料、スポーツドリンク、ワイン、レモンや酢などの酸性の強いものを頻繁に口にしていると、歯の表面のエナメル質が徐々に溶け出してしまうことがあります。これを「酸蝕歯(さんしょくし)」と呼び、知覚過敏を誘発します。
■ 自宅でできる知覚過敏のセルフケア
軽度の知覚過敏であれば、日々のケアを見原直すことで症状が落ち着くことがあります。
・知覚過敏用の歯磨き粉を使う
硝酸カリウムなどの薬用成分が含まれた歯磨き粉を使用すると、神経の周りにバリアを作り、
刺激が伝わるのをブロックしてくれます。効果を実感するまでには2~3週間ほど毎日使い続ける必要があります。
・歯磨きの力加減を見直す
歯ブラシは「ふつう」か「やわらかめ」を選び、ペンを持つように軽く握ります。
毛先が広がらない程度の優しい力で、細かく小刻みに動かすのがポイントです。
・食いしばりの癖を意識する
日中、仕事やスマホに集中しているときに上下の歯が当たっていませんか?気づいたら力を抜き、リラックスさせる習慣をつけましょう。
■ 歯科医院で行う知覚過敏の治療法
セルフケアを続けてもしみが治まらない場合や、症状が強い場合は、我慢せずに歯科医院へお越しください。
知覚過敏であれば、その状態に合わせて以下のような治療を行います。
・コーティング剤の塗布
露出した象牙質の穴(象牙細管)を塞ぐお薬を歯の表面に塗り、神経への刺激を遮断します。
・歯科用プラスチック(レジン)での補修
歯の根元が大きく削れてしまっている場合は、白いプラスチックを詰めて物理的に保護します。
・マウスピースの作製(ナイトガード)
歯ぎしりや食いしばりがある方には、就寝時用のマウスピースを作製し、歯にかかる過度な負担を軽減します。
・歯周病の治療
歯茎が下がる原因となっている歯周病の治療や、定期的なクリーニングでお口の環境を整えます。
■ 「ただの知覚過敏」と自己判断するのは危険?
知覚過敏の痛みは「刺激があるときだけ一過性にしみ、数秒〜数十秒で治まる」のが特徴です。
もしも「冷たいものだけでなく熱いものでもしみる」「痛みが数分以上続く」「何もしていなくてもズキズキ痛む」という場合は、
知覚過敏ではなく、虫歯が神経まで進行している可能性や、歯の根元が割れている可能性があります。
これらは放置すると神経を取らなければならなくなるなど、重症化のリスクが高まります。
■ まとめ:我慢せず、まずは一度ご相談ください
「歯がしみるけれど、歯科医院に行くほどではないかな…」と痛みを我慢して放置してしまうと、
しみる部分を避けて磨くようになり、そこにプラーク(歯垢)が溜まって結果的に虫歯や歯周病を
悪化させるという悪循環に陥りかねません。
当院では、お一人おひとりのお口の状態をしっかりと検査し、しみる原因を特定した上で最適な治療をご提案しています。
毎日のお食事や歯磨きを快適に、笑顔で過ごせるようサポートいたしますので、
気になる症状がある方はどうぞお気軽にご相談くださいませ。
参考文献・参考サイト
・厚生労働省 e-ヘルスネット「酸蝕歯(さんしょくし)」
・特定非営利活動法人 日本歯周病学会「歯周病患者における知覚過敏への対応」
・一般社団法人 日本歯科審美学会「象牙質知覚過敏症の診断と対策」
・公益社団法人 日本歯科医師会 テーマパーク8020「歯がしみる(知覚過敏)」